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出遅れおじさんです。
五大商社(私は丸紅殿は保有していませんので四大?)の株主総会の招集通知がそろいました。
私が最も楽しみにしているのが、伊藤忠商事(8001)の岡藤代表取締役会長の麗々しい毛筆の署名のある「株主の皆様へ」と言う冊子です。
過去の記事
でも、ご紹介しましたが、五大商社には売上高規模で何となく序列感
があって、キャラクター的にも「おっとり長男坊」の商事、「ギラギラ次男坊」の伊藤忠という位置づけでした。
それに一石を投じたのは「ギラギラ次男坊」で、高らかに連結利益・時価総額で「首位を取る」と宣言し、2021年3月期には見事に両方とも達成し市場関係者を驚かせました。
ただ、明けて2021年度(2022年3月期)に入ると状況は一転します。
恒大集団の経営不振問題が伝わると「中国銘柄」とレッテルを貼られたかのように伊藤忠の株価は低迷し、挙げ句に年度末のロシアのウクライナ侵攻等に端を発した資源高にやや乗り遅れ感が見られるに至りました。
この結果、上位三社の勢力図は、
でご紹介しましたように、各社史上最高益では有りましたが、
売上高:商事>伊藤忠≒物産
純利益:商事>物産>伊藤忠
と言う結果になってしまいました。23年3月期の純利益見通しも同様の順位となりました。
実は今回の「株主の皆様へ」で同社が「純利益のステージアップ」に次いでポイントの2番目として強調したのが、「非資源分野」の比率が高く「バランスの取れた収益基盤を維持」と言うことでした。
資源分野の比率の高いA社、B社の今期の利益が多いことに関して、
「他社サンは、タマタマ資源高で儲かっているだけヤナイデスカ!」
「ウチは堅実な商売してマッセ!」
とでも言いたげですが、泣き言にしか聞こえません。
勿論「資源」は水物ですから、「諸刃の剣」的に吉と出ることも有るし凶と出ることも有るでしょう。
しかしその少ない資源分野においても、ロシアリスク(伊藤忠はサハリンⅠ、商事・物産はサハリンⅡ)と言う爆弾を抱えていることには三社とも違いは有りませんので、言っても詮無いことと言わざるを得ません。
ポイント3以降、株価、配当及び株主資本については大きく上昇を目指すと言うことは強調していますが、「お得意(?)」の他社比較は影を潜めました。
強いて上げれば「ポイント6」で、「主要4格付機関ですべて総合商社の最上位に大手」というグラフだけでしょう。
(ムーディーズのみ商事に遅れを取っている模様)
等々、今回の招集通知(の別冊ですが)では、私が最も期待していた「ギラギラ感」というか「毒っ気」がすっかり影を潜めてしまったようで寂しい限りです。
株主からの一問一答については、石井社長が前面にビジュアルを出してきていますので、
「もしや代替わり?」
と有らぬ想像をしてしまいます。(あくまで私個人の感想です)
「ギラギラ次男坊」カムバック、プリーズ!
有り難うございました。」