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出遅れおじさんです。
4月第4週末に開催された日本銀行の金融政策決定会合で、緩和の維持(及び一部の緊縮派の皆さんの憶測というか願望を打ち砕いて国債買い入れの維持も継続)が決定、週明けの米国FOMCでの緊縮継続の想定が相まって、土曜日(27日)にかけてジリジリとドル高が進行しました。
週明けの本日29日(日本は祝日ですが)10時半頃急激にドル高となり一時160円を超えました。
その後159円台半ばでもみ合っていましたが、午後になって一気に155円台までドル安に急降下しました。
MINKABU PRESS殿によると、公的な発表はないものの安値後の急反発がないので大口のドル売り(いわゆるナンチャッテ介入)ではなく、何らかの動きがあったのでは・・・とのことでした。
神田財務官は「ノーコメント」を通していましたが、アノ顔は「してやったり!」と言う雰囲気でした。
ところで、マスコミ(ワイドショーに限らず一部の報道番組も)の基本的トーンは「悪い円安」を通り越して「円弱」だそうです。
某番組では、曰く、
・留学が大変
→これは同意します。同じく海外赴任の方も大変でしょう
・海外旅行は高嶺の花・・・旅費の高騰で需要が下がって値下げ販売(後進国並?)
→それがどうかしました?
・出稼ぎ先として選ばれない国に・・・仕送りが減った、高給な米豪への異動も
→それがどうかしました?再び
私は差別主義者でもありませんし、排外思想を主張するわけではありませんが、外国籍の方が、日本だと経済的に厳しいと仰るなら、どうぞ他国へ・・・と、言いたいです。
同番組内で、某コメンテーターが、日本円は某南アジアの国(具体的な国名を揚げていたとのこと)の通貨よりも弱くなっていると仰っており、アジアでも最弱通貨のワースト2とのことですが、日本円で暮らすのが「イヤ」なら、その国でお暮らしになったら如何でしょうか。
上記で触れられました、「選ばれない国」論は「安価な外国人労働力」に頼らざるを得ない一部の経済界の意向を反映したものとしか見えませんが、「安価な外国人労働力」に頼らざるを得ない社会構造を変えていかなければならないのではないでしょうか。
「自国の通貨が強い」ことに何の意味があるのでしょうか。
文字通り古新聞の記事で恐縮ですが、昨年8月末に日経新聞に掲載された、円の実力が53年ぶり低水準と嘆く記事に掲載されていた円の実質実効為替レートのグラフです。
このグラフを見ておわかりの通り、「円の実力が高い」と言われる最初のピークは、1979年、第二次オイルショックの最中でした。
次のピークは1985年のプラザ合意です。
急激な人為的円高で、我が国の製造業は塗炭の苦しみを味わいました。
三つ目のピークは1995年のバブル崩壊時です。
四つ目のピークは2000年直後くらいですが、所謂失われた20年が始まった頃です。
最後のピークは2009年のリーマンショックとその後のデフレの定着です。
何度でも言います。「円の実力が高い」といわれた時代、皆さんは幸せでしたか?
勿論、海外との関係から円安によって不利益を被る方や企業はありますし、逆に利益を得る人や企業があります。
全体として自国通貨安は合計すれば国益になりますので、不利益を被る方々への対策を講じれば良いだけの話ではないでしょうか。
最大最悪の懸念事項は、国防・外交では成果を上げてきた岸田ソーリですが、国内では支持率の超低迷が続いており、「起死回生」とばかりにあらぬ過った世論に迎合しないかと案じています。
有り難うございました。