出遅れリタイア日記

年金生活への移行 資産運用等

「商社株 最高益も 株爆死」(字余り、無季)・・・今までが良すぎたと言えばそれまで

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出遅れおじさんです。

 

 昨日(5月10日)、五大商社の両巨頭(三井物産<8031>の方には申し訳ない言い方ですが)の三菱商事(8058)と伊藤忠(8001)の2022年3月期決算が発表されました。

 

 直近の決算状況を、先に発表されていた物産と併せてご紹介します。

 

売上高(億円)

      商事   伊藤忠  物産

19年3月期 161,037 116,004  69,575

20年3月期 147,797 109,829  68,850

21年3月期 128,845 103,626  80,102

22年3月期 172,648 122,933 117,575(今期)

 

純利益(億円)

      商事  伊藤忠  物産

19年3月期 5,907 5,005  4,142

20年3月期 5,353 5,013  3,195

21年3月期 1,725 4,014  3,354

22年3月期 9,375 8,202  9,147(今期)

23年3月期 8,500 7,000  8,000(予想)

 

1株配当(円)

      商事    伊藤忠   物産

19年3月期 125(62+63)  83(37+46) 80(40*2)

20年3月期 132(64+68)  85(42.5*2)   80(40*2)

21年3月期 134(67+67)  88(44*2)      85(40+45)

22年3月期 150(71+79) 110(47+63) 105(45+65)(今期)

23年3月期 150(75*2)    130(65*2)    120(60*2)(予想)

 

 売上げ高等のイメージからか、五大商社といえども商事>伊藤忠>物産>住商>丸紅という暗黙の序列感はあり、商事はおっとり長男坊、伊藤忠はぎらぎら次男坊というイメージが定着していました。

 そんな中、伊藤忠は岡藤会長のビジュアルを前面に出し、「株主の皆様へ」と題した冊子で、A社~D社と匿名ではありましたが、露骨に三菱商事を利益と時価総額(≒株価)で上まわり、トップを奪取することを株主にコミットしてきており、前期(2021年3月期)には見事に達成して業界、市場の関係者を驚かせました。

 

 しかし、以前の3/四期決算の紹介記事

deokureojisan.hatenablog.com

 でも書きましたが、伊藤忠は恒大集団の不良債権問題等の中国経済の不透明感が伝わると、「中国銘柄」的色彩の強い伊藤忠の株価の失速と商事の異様な利益の積み上げ攻勢により、今期は商事が再逆転したばかりでは無く、三男坊の物産にも純利益で遅れを取ってしまいました。

 

 勿論物産にも資源高という「神風」は吹いてはいるとは言うものの、次男坊の座を射止めたかというとなかなか安泰とは言いがたいところは有ります。

 

 むしろ3社に共通するリスクは、原材料・物流等のコストプッシュとロシアリスクでしょう。商事・物産はサハリンⅡ、伊藤忠はサハリンⅠに関わっていますので、三社とも来期の利益見通しは保守的とならざるを得ないでしょう。

 

 これを受けて、実は三社とも最高益を記録するとともに、自社株買い等の還元策を打ち出してはいますが、今抱えている爆弾及び来期の予想が保守的なことも反映し、株価は「爆死」状態です。

 

 実は二社の決算発表があった、5月10日一日だけでも

商事  4,341→4,127(▼4.9%)

伊藤忠 3,877→3,693(▼4.3%)

物産  3,308→3,148(▼4.8%)

 と、軒並み5%近い下落となりました。

 今回のチャートは下落率トップの三菱商事です。

Yahoo Finance殿サイトより借用



 私 出遅れおじさんの国内株式資産は10日だけで、▼48万円の下げとなりましたが、上記の3社のみで▼26万円の下げとなりました。

 

有り難うございました。