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出遅れおじさんです。
ここしばらくシリーズ化してしまったような感じですが、「総務省接待問題報道の怪」の4回目です。
今週初め、参議院、衆議院の予算委員会でNTTと東北新社の社長を呼んで集中審議が開催されました。
報道を見る限り、
「こんな事予算委員会の場を使って聞くことか!」
と言う質問ばかりでした。
確かに「ノー◯ンしゃぶしゃぶ」問題を契機として、旧大蔵省は解体の憂き目に遭い、公務員の倫理規定は厳しく周知されたはずですが、直接洗礼を受けていない総務省や別途問題視されている農水省等の状況は「ぬるい」としか言えません。
利害関係者と会食する等は現に慎まなければなりませんし、当事者には相応の処分がなされるべきとは思います。
が、野党やマスコミの追求も、「人のお金で美味しい者を食べてズルイ!」という浅ましいレベルの妬みと、料亭の奥座敷で密かに業界の請託を官僚が受け止めるというまるで「越後屋オヌシも・・」の構図から一歩も抜け出せていません。
野党やマスコミの皆さんは豪華な食事を提供しただけで、官僚が便宜を図ってくれるとでも本気で思っているのでしょうか。言い方は悪いですが、「お目出度い」としか言いようがありません。
接待は官僚と業界の癒着構造の表面の薄皮に過ぎません。薄皮をつまんでいじり回しても何も見えてきません。癒着構造の幹は何なのか、それがどういう利権の根に群がって癒着構造が出来ているのかを追求しなければ何も見えてきません。
結論からいうと、今回の最大の問題の根源は「電波利権」です。
国民の共有財産であるはずの「電波」が世界的には非常識なレベルの低価格で業界に割り振られているからです。安定的な周波数の割り当てを維持するためにいろいろな業界が総務省(特に旧郵政官僚)に群がっているのであり、根っこに通じる最大の便宜供与は官僚の天下りです。
そして、もうお判りの様に、この癒着構造の最大の受益者はテレビ業界です。
マスコミはこの本質的な議論が我が身に降りかかってくるのが明らかなので、わざとソコを避けた問題追及ばかりしているのです。
ところで、2020年のノーベル経済学賞のテーマをご存じですか?
【電波オークション】です。
上記の利権構造を根本から揺るがすテーマなので、マスコミ報道を見た限りでは誰もこのテーマに触れようとはしませんでした。
電波利権の闇は深いとしか言い様はありません
有り難うございました。