出遅れリタイア日記

年金生活への移行 資産運用等

リーク報道は総裁公認? 「金利のある世界」が目指すもの・・・

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出遅れおじさんです。

 

 3月18日~19日に開催された日本銀行金融政策決定会合(MPM)ネタを何度も引きずって恐縮です。

日本銀行殿サイトより借用



 植田総裁(日銀プロパーの皆さんは勿論、総裁自体「マイナス金利=悪」と過去に主張)が果敢に異次元の緩和打ち切りの是非については、リフレ派経済人(経済学者、エコノミスト、アナリスト 及び私のような素人含む・・・勝手に名乗るなといわれそうですが)においては、「尚早」と評価しています。

 

 一つは、中小企業含めた今年の賃上げが見通せない段階での決断、日銀自身今後の物価上昇率見通しが2.0%を切ると想定している中での決断、何故このタイミングで修正?という思いです。

 日銀の1月の展望レポートではコアCPI想定を以下のように修正しました。

  2024年+2.8→2.4%、2025年+1.7→1.8%)

 4月に新たな展望レポートが出ますので、25年以降はやはり2.0%以上という見通しがあるのでしょうね!

 それとも、まさか2.0%の物価上昇目標を放棄するのでは?

 との、懸念はあります。

 

 4月10日前後に開催予定の上念司氏の八重洲イブニングラボのゲストはクレディアグリコル証券の会田卓司氏と第一生命経済研究所の永濱利廣氏ですのでコメントが楽しみです。

 

 政策変更の是非以上に問題視すべきは、MPM前、あるいはMPM中にもかかわらず、政策決定会合の「結論」がリーク報道されていたことです。

 土曜日(3月23日)関西地区で放送された「正義のミカタ」では元財務官僚で嘉悦大学教授の高橋洋一氏がモニターパネルに「インサイダー」の文字を掲げ、金融機関に利益を供与というトーンで批判しました。

 

 さらに許しがたいのは、MPM後の総裁会見で東洋経済の黒崎亜弓氏(他に黒崎さんという女性記者がいらっしゃったら申し訳ありません)が果敢にこのリーク報道について植田総裁に質問しました。

www.youtube.com

  (東洋経済 黒崎氏の質問は最後の最後1時間04分より)

 

 植田総裁は驚くべきことに、「そんなことはあってはならないこと」「疑念が持たれるなら厳正に調査」・・・何てことは決して仰らずに、過去の日銀の情報発信をベースに報道各社が「見事に当てた」と言わんばかりのコメントをしました。

 

 「リーク報道」は総裁公認? とも受け取られかねません。

 

 「リーク報道」については、特定の業界への利益疑念の他にも、ニッポン放送の「飯田浩司のOK!CozyUP!」に出演された元日銀審議委員でPwCコンサルティング主席エコノミストの片岡剛士氏は審議委員にとっても猛烈な同調圧力になるのでは、と批判されていました。

 (片岡氏は黒田総裁のもとでも「緩和が足りん」と常に反対されていたそうですが)

 

 併せて、この総裁会見での「リーク報道容認」ともとれる問題を検索していたら、高崎経済大学講師の柿埜真吾 (id:shingokakino) 氏がブログ

shingokakino.hatenablog.com

 で厳しく批判されていました。

 

 柿埜氏のブログは、他にも主張の一つ一つにきちんと根拠が例示されており非常に参考になります。

 

 改めて、日銀のブラックアウト機関を調べたら会議の2営業日前からかヨ! と今更ながらユルさを実感しました。(FOMCは2週前の週末からです)

 

 

 ここまでして取り戻した「金利のある世界」の行方は・・・

 ・国債の利払い大変

 ・さらに緊縮(マイナス金利でも緊縮派はいましたが)

 ・増税

 

  イヤーな未来しか見えません。

 

有り難うございました。