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出遅れおじさんです。
ここ暫くの記事を読み返してみると、1/四半期(12月決算企業は2/四半期)決算紹介絡みの記事で、商社株、キヤノン(7751)以外は「増収減益」が基本パターンと言わざるを得ません。
未だ取りあげていませんが、トヨタ、武田薬品・・・と「増収減益」のオンパレードです。
「増収増益」の企業はいないのか?と探し始めたら、「ある業界の2社」が「増収増益」でした。
で、株価も元気か? というと、全く冴えません。
ケータイ電話会社、日本電信電話(9432 NTT)、KDDI(9433)の2社です。
両社の1/四期決算の概要は以下の通りです。
(単位:億円 括弧内は対前年同期比)
NTT KDDI
営業収益 30,688(+6.1%) 13,516(+4.0%)
営業利益 5,033(+3.5%) 2,969(▼0.8%)
純利益 3,685(+8.4%) 1,917(+1.0%)
これを見ると、両社の純利益率(10%超というのは十分高水準ですが)は、あまり大きな差はありません。
少し古新聞(2019年8月22日付け有料会員限定)の記事ですが、
で、携帯3社(掲載当時は吸収合併前のドコモ、KDDI、ソフトバンク)の比較を行っています。
表題からして笑っちゃいますが、旧ドコモはKDDIに対して利益率で大きく差をつけていました。
ソフトバンクは企業の事業スコープ自体が他の2社と異なりますので単純な比較は出来ませんが、KDDIが旧第二電電、KDDの海外通信ケーブル等の資産を引き継ぐ企業であるのに対して、ドコモはNTTグループの携帯通信事業専業として発足した企業ですので、携帯通信事業の比率がKDDIに対して高く利益率も高い(正しくは高かった)と言うのが上記記事の利益率についての主旨です。
そんな中、事もあろうに親会社のNTTは、所謂「金の卵を産む鶏」であるドコモを買収し完全子会社化しました。
過去の記事
で、グダグダと批判したように私はドコモの吸収合併を評価していません。
吸収合併された結果として、NTTグループではドコモ事業は41.7%の営業収益シェアで、営業利益は59.7%のシェアを上げていますので、合併により利益率は1.5分の1になってKDDIと大差ない利益率となってしまいました。
ソコソコ決算が好調な割には両社の株価が冴えない理由の一つは7月3日に発生したKDDIの通信障害トラブルでしょう。
ただ、KDDIのチャートを見てお判りの様に、通信トラブル時以上に7月29日の決算発表以降同社の株価は急落しています。
決算発表は同日の取引終了後でしたが、決算の内容と言うよりも、同日公表された通信障害の補償が200円というショボさに失望が出たとの噂もありますが、真偽は不明です。
不思議なことに、決算発表は10日後なのに、NTTの株価も釣られて下げてしまいました。
何となく携帯事業の先行きに不安感が募っているのでは・・・としか思えません。
(ヘッジファンドが売り浴びせているという噂はありますが、真相は?です)
有り難うございました。