出遅れリタイア日記

年金生活への移行 資産運用等

「コロナ報道」のN不思議・・・N=7でないことを祈りたいですが・・・

当ブログをご訪問頂きまして大変有り難うございます。

出遅れおじさんです。

 

 22日(土)公表の全国の「陽性者数」は54,430人、東京都が12,227人と「大台」を越えたことがマスコミを賑わしています。

 大阪府でも7,375人と過去最多となったことが報じられ、関西の3府県は一旦は見送っていた「まん防」の適用を政府に要請するとのことです。

 

 昨年夏の所謂「第5波」の収束とともに「元気」がなくなっていたマスコミの皆さんはとたんにヒートアップしてきました。

 

 これまでの「コロナ報道」で未だに理解出来ない「◯不思議」を纏めて見ました。表題のように7つも無い事を祈っています。

 

【不思議1】頑なに「陽性者数」→「感染者数」と変換

 何故、マスコミはこれほどまでにかたくなに「陽性者」を「感染者」と報道するのか未だに判りません。

 

 当ブログでも常々申し上げてきましたが、各都道府県の保健所の集計値が厚生労働省に集約(これはこれで恐ろしく前近代的手段という笑い話もありますが)、厚生労働省の公表値がベースとなっているはずで、その際は「陽性者」と表記されているはずですが、マスコミの皆さんの日本語変換ソフトには自動的に「ようせいしゃすう」と入力すると「感染者数」と変換する特殊なソフトが入っているのでしょうか。

 

 厚生労働省の公表を待つより早く集計しようと、各都道府県への取材でデータを集めていても、各保健所や都道府県も「陽性者数」として数値を挙げているはずなので、マスコミの皆さんの「脳内で勝手に変換されている」としたら、まともな報道ではありません。

 

【不思議2】頑なに報じない「実効再生産数」

 「実効再生産数」という用語自体が専門用語チックで一般受けしそうに無いと思われているのからとも思いますが、この数字は皆無ではありませんが、殆どマスコミ(特にテレビ)で見ることはありません。

 東洋経済殿のサイトで確認すると、前回の記事

deokureojisan.hatenablog.com

 の段階では全国、東京ともに再上昇の気配でしたが、その後順調に低下しています。

 とは言うものの、依然1.0以上ですので陽性者数は増加傾向にある事は確かです。

 ただ、一時ほどの勢いはないと言うことをこのグラフは教えてくれます。

 全国で最も早くオミクロン株がまん延した沖縄県ではすでに実効再生産数は1.0以下となっており、陽性者数は低下傾向で、ピークを越えたのではと思われます。

f:id:deokureojisan:20220123224838p:plain

東洋経済殿サイトより借用

f:id:deokureojisan:20220123224924p:plain

東洋経済殿サイトより借用

f:id:deokureojisan:20220123225012p:plain

東洋経済殿サイトより借用




 「実効再生産数」は、感染症に関わる数理モデルの用語で、平たく言えば有る陽性者が5日間(平均世代時間)で何人に感染させたかを数値化したもので、1.0以上であれば陽性者は増加中、1.0以下なら減少していると言うことを表しています。

 この分野の第一人者は、北海道大学(当時)の西浦博教授とのことで、様々な論文がヒットします。

 ただ、この西浦教授、感染拡大初期(2020年4月)の段階で、「40万人以上が死亡」というセンセーショナルな予測を出し、政府のコロナ対策の方向性を誤らせた(下注)張本人で「40万人おじさん」(記憶は定かではありませんが、経済評論家の上念司氏の命名?)とも指摘されており、その辺りを慮って取り上げないというなら判らなくはありません。

 

(注)元内閣官房参与(現嘉悦大学教授)の高橋洋一氏によると、「40万人死亡」なら何よりも「感染防止」と言うことで移動抑制の方に政策が一気に偏向し、治療体制の整備がお座なりになった(予算の手当はあるのに)と言うことです。

 

 いずれにしても、マスコミの皆さんが自分たちが理解出来ていないからだとしたら勉強不足ですし、「収束に向かう(とは言わずとも落ち着いて来始めている)」という状況感を報道すると「危機感が煽れない」と考えているとしたら、報道機関では無く「煽動機関」です。

 

 政府や自治体が発令する「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」そのものよりも、マスコミの大騒ぎによる「アナウンス効果」の方が「行動抑制」に効果があるという説は否定しませんが・・・

 

有り難うございました。