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出遅れおじさんです。
今週に入り、米国株の買付や海外債権系ETF(1677と1566)の処分と代替の銘柄探しにかまけて手持ちの銘柄の決算状況や株価の値動きについてのチェックが疎かになっておりましたが、今週前半富士フイルム(4901)の株価が大きく上昇、木曜日には対先週末+1,066円(!!)高の上場来高値9,042円を記録しました。
週末に掛けては相場全体が2日間連続で下げていたことと、ここまで上がると利益を確定させようとする売りも出て、木曜・金曜と終値ベースで連続下げとなりましたが、8,717円(先週末比9.3%高)で引けました。
発端は先週末13日の金曜日(!!)の驚愕の第一四半期の決算発表であろうとは思います。
同社の2021年3月期の決算の状況等は過去の記事
をご参照下さい。
今回の発表では、
売上高 対前年同期比 27.7%増
純利益 〃 108.4%増
ということで、売上高は年度見通しの23.9%と年度の進捗率としてはイマイチでしたが、純利益は年度見通しの41.3%(!!)となりました。
これを受けて、2022年3月期の年度見通しは売上高2.44兆円→2.5兆円、純利益は1,300億円→1,600億円に上方修正されました。
セグメント別に見ると売上高ではヘルスケア&マテリアル部門(前年度社内売上高シェア48%)と、「ゼロックス」の流れを受け継ぐドキュメント部門や元々の本業であるイメージング部門の対前年同期に対する上昇と大きく差はありません。
が、営業利益で見るとヘルスケア&マテリアル部門で対前年同期比2.4倍と多きく上昇しています。
(個人的にはイメージング部門が黒字化した事も同慶の至りと言いたいところです)
ヘルスケア部門はもはや富士フイルムの成長力の源泉と言っても良いほどで、特にバイオCDMO(バイオ医薬品の開発・製造受託会社)である米国子会社FDBは昨年7月に米国政府からコロナウイルスワクチン早期開発プロジェクトOWS(Operation Warp Speed)参加の候補ワクチンの原薬製造を受託しています。
ただこの原薬を供給しているノババックス社のワクチンの緊急承認の申請がやや遅れているようですが、すでに株価には折り込まれつつあると考えても良さそうだと思います。
同様に、従来から懸案になっている富士フイルム富山化学のコロナ治療薬であるアビガンに関しては厚生労働省の根強い(?)反発も有り、未だに継続審議中で、Yahooの掲示板あたりではこれが承認されれば10,000円だ15,000円だという大風呂敷を広げる向きもありますが、このあたりもすでに折り込まれつつあると考えた方が良いのではと思っています。
ちなみに今回の上方修正見通しと、現状の株価でPERは20倍程度で私個人としては「適正水準」と考えています。
有り難うございました。