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出遅れおじさんです。
スターウッド・キャピタル・グループ(以下スターウッド)によるインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人(3298 以下インベスコR)に対する公開買付はインベスコRの態度表明によって第二幕に入りました。
下手なドラマよりよっぽど面白いです。
【第一幕のあらすじ】
4月 2日 スターウッド「公開買付すっからナ!」
4月15日 インベスコR「ザケンジャネエ! 総会開くから期限を延長しろ!」
4月22日 スターウッド「ヤーダネ!」
4月23日 インベスコR「局長! コイツ、何とか止めてくれ!」
→関東財務局長への訴えは多分不発
【第二幕のあらすじ】
5月6日 インベスコR「意見表明『反対だ!』 トーチャン! 助けてくれ!」
インベスコRはスターウッドからの公開買付にようやく「反対」の意見表明をするとともに、同法人とは直接の資本関係は無いものの、ご本尊(?)のインベスコ・リミッテッドの100%子会社であるバミューダの投資会社(インベスコ・インベストメンツ 以下インベスコI)に対してインベスコRの投資口の市場買付を依頼し承認されたとのことです。
今回のインベスコRの態度表明の趣旨は以下の通りです。
・コイツ(スターウッド 以下同)らのやり口はヒデー!
・みんな(投資口主のこと 以下同)の不利益だから反対だ!
・コイツら、コロナ禍の価格低迷に乗じて買い叩こうとしやがって!
(Jリートの平均よりは勝ってるからな!)
・みんな! 公開買付に応じるんじゃねえぞ!
「今頃そんなことを言うのなら、投資口価値を高める努力をもっとしろよ!」
と言いたくはなりますが、株式会社とは異なりREITの資産評価は息の長い価値向上努力が必要です。
関心は今回のインベスコIに対する市場買付要請が、スターウッドの公開買付(三分の二以上を目指す)に対する抑止効果があるか否かと言うことに尽きるでしょう。
三分の一を買い付ければ明らかな抑止効果はありますが、公開買付届けを提出する必要があります。
従って、せいぜい投資口価格が20,000円を割って投資家がスターウッドの買付に応じるのを抑制すると言う程度の効果しか無いのではないでしょうか。
それとも、大口の機関投資家と裏で通じ、スターウッドの買付要請には応じないという言質を得たのか・・・
市場は、何れスターウッドが公開買付価格を引き上げると読んだのか、インベスコRの態度表明を受けて再びじわりじわりと上昇を始めました。
有り難うございました。