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出遅れおじさんです。
【おことわり】
「モーサテ日記」は以前モーサテのキャスターをされていた佐々木明子さんの日経マネー誌の連載タイトルです。佐々木明子さんがWBSに異動されて連載タイトルが変わりましたので勝手にパクっています。
本日(8月21日)モーサテ、プロの眼の解説ゲストは東短リサーチの加藤出氏で、テーマは「”植田ショック”ではなく異次元緩和のツケ」でした。
中々挑発的タイトルで、じっくり三回も見てしまいました。
加藤氏の主張は、ほぼいつも通りで、
・(異次元緩和の結果として)日銀の保有資産は他の先進諸国を圧倒している。
・国債購入ペースの縮小等、他国に比べて資産圧縮ペースは極めて遅い。
・同じ理由で、利上げにも積極的になれない。
・結果として実質金利は低いまま。
・円安傾向は収まらず、国民生活は困窮して消費の増大に繋がらない。
と、言う内容でした。
ところで、加藤さん! 中央銀行の国債保有比率が高いとナニが問題なのでしたっけ。
一般的に言われているのは、市場に流通している債券が少なく、債券市場の流動性が損なわれる・・・と、言うことですけど、別のところで、我が国の国債発行残高は他の先進諸国と比して極めて大きいという話をしていませんでしたっけ。
従って、日銀が半数を保有していても、市場に流通している国債のGDP比率は他の先進国と大差ないのでは。
緩和路線が修正されて、ある程度金利が無ければ「債券市場は儲からないんだヨ!」と言っているとしか聞こえません。
「悪い円安論」を再び蒸し返していますが、加藤氏はエネルギー自給率、食糧自給率(しかも、農水省提唱のカロリーベース自給率)の低さを持ち出して、「円安によって国民生活は困窮」と仰いますが、エネルギー価格について言えば、為替の影響とロシアのウクライナ侵攻による国際市況の高騰とどちらが影響が大きいか是非検証をお願いしたいと思います。
加藤氏は日銀の政策変更が、「運悪く」月初の米国の景気後退懸念と重なって市場に悪影響を与えた・・・と、解説されましたが、植田総裁の説明能力の低さには頬被りですか。
植田総裁は、「物価高騰が収まらなければ追加利上げ」としか仰っておらず、「利上げに前のめり」という言質しか記者に与えていません。
その結果が、「日本発」の市場の混乱ではなかったのでしょうか。
やはりこれは「植田ショック」としか言いようがありません。
有り難うございました。