当ブログをご訪問頂きまして大変有り難うございます。
出遅れおじさんです。
【おことわり】
「モーサテ日記」は以前モーサテのキャスターをされていた佐々木明子さんの日経マネー誌の連載タイトルです。佐々木明子さんがWBSに異動されて連載タイトルが変わりましたので勝手にパクっています。
本日(7月10日)モーサテ「プロの眼」のゲストはマネックス証券の広木隆氏で、テーマは「インフレ時代の企業の財務戦略」でした。
デフレからインフレに経済環境あるいは企業・投資家のマインドセットが変わりつつある中、財務戦略はいかにあるべきか・・・というのがテーマでした。
はじめに用語の定義を整理します。
ROIC(投下資本利益率)=純利益/(有利子負債+株主資本)
そして、
株主資本=自己資本+Σ(包括累積利益)
ですので、強ち株主資本≒自己資本と考えても差し支えなく、ROEとROICの違いは分母に有利子負債(即ち「借金」)が加わっただけです。
そして
レバレッジ=有利子負債/株主資本
ですので、レバレッジが高いということは、ROE>ROICですし、ROICも低いと言う傾向になります。
そんななか、広木氏によるとデフレ時代(2013年4月~2023年3月)、インフレ時代(2023年3月から2024年6月)と分けて、各指標の高低と株価のパフォーマンス(成績)を比較しました。
デフレ時代 インフレ時代
ROE (差無し) 高 → 成績低
ROIC 高 → 成績高 高 → 成績低
レバレッジ 高 → 成績低 高 → 成績高
ここで、レバレッジの高低(ROICの低高)で株価が全く逆高すると言うことです。
具体的には、東証一部(多分≒現プライム)の銘柄を5分類してROICの一番高いグループと一番低いグループのリターンを比較したチャートは以下の通りです。
デフレ時代にはROICの高いグループ(=レバレッジ低)と低いグループのリターンのパフォーマンスの差は歴然なのですが、インフレ時代は逆転しているとのとでした。
これはなにを意味するかというと、
「インフレ時代は自己資本を減らして、借金をして事業拡大する」
ことが好ましいと言うことでした。
インフレの時代は「借金を恐れず」事業展開・・・というマインドチェンジが必要、都のことでした。
最後に、いつものように池谷享キャスターが
「個人も借金をして投資をした方が良いということですか?」
とトンチンカン極まりない質問をしました。
広木氏は、紳士的に
「当たり前だろ! ただ、下手すると痛い目に遭うぞ!」
という趣旨の回答をなさいました。
有り難うございました。