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出遅れおじさんです。
二日続きの「お祭り」銘柄ネタで恐縮です。
花王<4452>の株価が寄りつき直後7%を越えて上昇、終値は5.14%上昇の6,099円となりました。
香港籍のヘッジファンド オアシス・マネジメント(以下オアシス)が昨日(4月3日)花王に対して、企業価値向上に取り組むよう求めたことが影響しているようです。
オアシスの提案原文は確認できていませんが、以下のブルーンバーグの報道によれば
・低採算ブランドや過剰在庫の削減
・主要な化粧品やスキンケア分野の国際競争力の強化
・そのための責任ある専門的責任者の起用
とのことです。
これに対して花王は本日以下のコメントを公表しました。
平たくいうと
・提案は嬉しいけどボク達も頑張っているんだ
・ちゃんとボク達の中期戦略を見てよ
とのことです。
ブルーンバーグの記事にあるように、化粧品メーカーの売上げランキングでは、資生堂、花王、コーセー等の我が国ブランドは、ロレアルやユニリーバ、P&G等の「巨人」とは3~5倍の規模の差があり、競争力はあるので成長の余地ありと見られていると思います。
一方、3月下旬に公表された花王の2023年12月期決算におけるセクター別売上げとコア営業利益は下表の通りです。
営業赤字なのは、サニタリー事業とライフケア事業で、近年報道されたブランド譲渡、
・サニタリー事業:「ニャンとも清潔トイレ」をエステーに譲渡
・ヘルスケア事業:「ヘルシア」をキリンビバレッジに譲渡
を見れば「頑張っている」のは理解してくれ、といいたいのでしょうが、「ニャンとも」寂しい限りといわざるを得ません。
美容・化粧分野は気候風土や人種的な肌の色合い・肌質によって嗜好が異なると思われますので、少なくともアジアではもっと頑張れといいたいのでしょうか。
2023年12月期のコンシューマープロダクツの海外売上げ比率約35%は物足りないと思われているのでしょう。
少し古いデータですが、経済産業省も化粧品メーカーの成長の鍵は海外にありとのことです。(官庁が主導するとロクなことにならない、という話は置いておいて)
https://www.meti.go.jp/press/2021/04/20210426004/20210426004-1.pdf
今回の「お祭り」は多少の花王の改善を期待してのことだと思います。
有り難うございました。