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出遅れおじさんです。
何故「総合商社」ではなく「ソーゴーショーシャ」なのか?
これまでも何度かご紹介しましたが、随分昔のドラマですがNHKの「ザ・商社」で主演の山崎努氏が製油所建設を計画中のレバノン系アメリカ人サッシンに自分の会社を
「エサカ イズ ソーゴーショーシャ!」
と、売り込んでいたのが印象的だったからです。
商社株大好きオジサンこと、不祥 出遅れおじさんの保有株の中で、商社株、特に五大商社をコンプリートしたことを初め、専門商社含めて、1月末時点の株式残高の内の30%強が商社株です。(全体の6割が日本株ですので推して知るべしです)
そんな商社株のなかで異変が起きつつあります。
所謂五大商社の中での暗黙の序列は、上位三社は売上高規模から三菱商事<8058>、伊藤忠<8001>、三井物産<8031>だったのですが、次男坊の伊藤忠が鼻息荒くおっとり長男坊を追い落とすべく、時価総額と純利益で業界首位に立つと宣言、現に2020年6月22日には株価(当時商事<分割前>と伊藤忠はほぼ同株数)で商事を抜いて業界関係者を驚かせました。
併せて、2021年3月期には純利益も伊藤忠が商事を上回りました。
ひとえにギラギラ感みなぎらせた岡藤会長の手腕と高く評価しています。
(今でも岡藤ファンであることには変わりありません)
そんな中、2022年3月期はロシアのウクライナ侵攻に端を発した資源価格高騰により、伊藤忠の純利益は資源部門のウエイトの大きい三男坊三井物産にも劣後し、三位に後退してしまいます。
このとき(22年3月期決算報告)は同業他社と純利益を資源部門と非資源部門に分離、「資源価格の異常な高騰が続く中、バランスのとれた収益基盤を維持」とPRしました。
しかし傍目には、
「他社さんは、資源価格の高騰で潤っているだけやナイデスカ!」
「ウチは堅実な商売してマッセ!」
と泣き言を言っているようにしか見えませんでした。
結果として、株価も伊藤忠はしばらく(~2023年12月)三井物産と抜きつ抜かれつを演じていました。
下のチャートは2022年末を起点にしていますので、6月以降はやや物産>伊藤忠に見えますが、実際の株価は物産≒伊藤忠です。(発行済み株数も両社はほぼ同数)
そして、今年に入り、伊藤忠が一瞬スパートを掛けたように見えましたが、2月に入りあっさりと物産の上昇ペースが伊藤忠を上回ってしまいました。
商事は、以前の記事
で、ご紹介した還元策によって既に別世界です。
原因は2月上旬の3/四期決算発表で、純利益では
商事≒物産>伊藤忠
を決定的なものにしてしまいました。(依然と高い資源価格の影響大)
直近の三社純利益の実績と本年度末見通しの比較(単位:億円)。
商事 伊藤忠 物産
22年3月期純利益 9,375 8,202 9,147
23年3月期純利益 11,806 8,005 11,306
24年3月期純利益 9,200 7,800 8,800(前期決算時予想)
24年3月期純利益 9,500 8,000 9,500(3/四期決算時予想)
配当についても、商事と物産は2/四期決算断面で増配を宣言しています。
すでに、何れの商社とも縁が切れて純粋に「野次馬」の立場の私としては「ギラギラ次男坊」の復活を望みたいところですが・・・
有り難うございました。