出遅れリタイア日記

年金生活への移行 資産運用等

「モーサテ日記」と題するほどではありませんが、林卓郎氏のグラフで思わず昔語り

当ブログをご訪問頂きまして大変有り難うございます。

出遅れおじさんです。

 

 本日(10月18日)のモーサテのマーケット情報(スタジオ出演はありません)の株式部門の解説は岩井コスモ証券の林卓郎氏で、「年末相場への期待」という季節アノマリーに関するものでした。

 

 これまで、「アノマリー大好きおじさん」を標榜する私 出遅れおじさんのバイブル(そこまでのものでもありませんが)は、以前楽天証券経済研究所の香川睦氏が以前番組で提示してくださった、過去30年の日経平均とダウ平均の前年末に対する騰落推移でした。

モーサテ画面より



 グラフ内に記載されていますが、これは1991年から2020年の平均データです。

 

 今回林氏が提示してくださったのは同じく日経平均とダウ平均の20年間の前年末に対する騰落の推移グラフでした。(データの明示はありませんが、2003年~2022年と推定)

モーサテ画面より



 どちらのグラフも基本的な部分は変わりありません。

・年初から2月、3月にかけて株価は低調。

・そこから5月まで株価は急上昇。

・6月から9月までは株価はイマイチ(所謂セルインメイです)。

・10月以降年末に向けて株価は急上昇。

 

 これはダウ平均も日経平均も大きく変わりません。ダウ平均が上がれば日経平均は上がり、下がれば下がるという関係は今も昔も変わりません。

 

 そんな中、私が注目したのは年末時点での日経平均とダウ平均の「差」です。

 

 香川氏の30年平均では、年間騰落の平均は、ダウ平均約6%弱、日経平均3%弱でこれが米日の彼我の差かと感じざるを得ませんでした。

 

 それが今回の林氏の」グラフでは、日経平均、ダウ平均ともに約8%弱で大差ありません。むしろヤヤ日経平均が上回っているようにも見えます。

 

 過去30年と20年でそんなに差が・・・

 

 となったら、30年間の両者の年末終値の推移を見てみない手はありません。

 

 以下のグラフはこの30年(1993年~2022年、香川氏のグラフとデータの取り方が微妙に違いますがご容赦を)の日経平均とダウ平均の年末終値の推移です。

日経平均、ダウ平均30年推移



 確かに30年間では

日経平均+ 49.8%(平均+1.4%/年)

・ダウ平均+817.1%(平均+7.7%/年)

 (いずれも<1/30>乗で計算)

 と、大きな差となっています。(香川氏のグラフとは差がありますがご容赦を)

 

 一方、20年前の2003年はたまたま両者の数字が近い(10,676円と10,454$)のでグラフでも明らかですが、その後の両者にあまり差はなく

日経平均+144.4%(平均+4.1%/年)

・ダウ平均+229.3%(平均+6.1%/年)

 (同じく<1/20>乗で計算、2023年9月あたりまで見るとさらに差は僅少に)

 と、日米には大きな差は無く、30年グラフ冒頭の10年(1991年のバブル崩壊以降の10年間の傷がいかに大きかったかと思い知らされます。

 

 併せて、しみじみとこのグラフを眺めると、リーマンショック(2008年以降の下げ)による影響が結構効いていると言うことが分かります。

 何故に、本家の米国より日本の方が株価の下げが大きいか・・・

 

 福田内閣を引き継いだ麻生内閣は強力な財政出動を行いましたが、当時の日本銀行の白川総裁はかたくなに金融緩和を拒み(それを放置した麻生氏の責任はないとは言いません)結局日本一人負けの状況を作ってしまいました。

 

 そういえばつい最近も、逆に金融緩和はすれど財政出動を拒んで何となく元気がなくなった「アベノミクス」の例も思い出されます。

 

 林氏のグラフから思わず昔語りをしてしまいました。

 

有り難うございました。