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出遅れおじさんです。
8月10日の取引終了後ブリヂストン(5108)が中間決算を発表しました。
想像の通り、他の化学品メーカーと同様、絵に描いたような「増収減益」決算でした。
併せて、22年12月期の年度見通しも今回の中間決算で増収減益に修正されました。
が、以下ご報告させて頂きますが、強ち単純な原材料高による減益でも無いようです。
ブリヂストンの決算資料を読む上でとても「面倒くさい」のは、2021年1/四期決算から米国の建材事業を売却、同年4/四期より防振ゴム事業、化成品ソリューション事業を切り離し「非継続事業」として、これを含む数字、含まない数字をそれぞれ記載しています。
一部のマスコミや投資情報サイトでこれを混同して「とんでもない減益」と評価・記載していることがありますので、ご注意頂きたいと思います。
以下のすべては、上記の「非継続事業」を含まない数字です。
本業への回帰・集中は株主の望むところです。
【2/四期決算の概要】
売上高 18,863億円(対前年同期比+24.9%)
営業利益 2,066億円( 〃 +13.3%)
純利益 1,175億円( 〃 ▼10.5%)
営業利益は、ロシア事業の減損、ブリヂストンサイクルの電動自転車リコール費(半期分約326億円)を含まない調整後営業利益です。
【年度決算の推移】(単位:億円)
売上高 営業利益 純利益
20年12月期実績 26,952 2,074 ▼198
21年12月期実績 32,461 3,943 3,940 3,078
(3,940億円は非継続事業を含む純利益です)
22年12月期予想 36,500 4,250 2,900(2月発表)
22年12月期予想 39,500 4,500 2,800(今回修正)
純利益は上記にも記載しました、ロシア事業の減損や自転車事業のリコール費用等の一過性の影響も有り当初の通期予想より更に減益の見通しとなっています。
年間1株配当170円(85+85)は変化無しの見通しです。
1株利益は400円強なので、配当性向は40%強程度です。
が、営業利益自体は相当強気の見通しで上方修正されており、主な内訳は以下の通りです。
・原材料高 ▼2,440億円
・売値 +3,140億円
・加工費営業費▼1,420億円
・為替 + 660億円
原材料高を大きく上まわる強気の値付け・・・こういう会社スキ♥です。
勿論、同社は円安によって増益です。
下期の為替前提は125円/$、128円/ユーロですので、このままの為替水準が続けば最終的な年度利益は上積みになると期待しています。
決算発表後、本日(11日)は休業日ですので明日の株価は楽しみです。
「純利益74%減!」に踊らされて、大きく下がれば買いたいところですが、十分高値圏にありますし、何よりも先立つものが・・・
(純利益74%減は、前年度の米国建材事業売却益約2,000億円の影響です)
有り難うございました。