当ブログをご訪問頂きまして大変有り難うございます。
出遅れおじさんです。
10年もの長きに亘る「デフレ」との闘いについて「お疲れ様でした」と「有り難う」の言葉を献げたいと思います。
その前日4月7日(金)、任期満了を迎える黒田総裁の最後の会見が行われました。
各社各様の報じ方でしたが、タイトルからして「悪意」すら感じられる報じ方をしたのが朝日新聞でした。
この記事は、殆どの部分が有料(無料お試し期間も可)の記事でで、凡そ朝日新聞の収益に貢献しようという思いの欠片も無い私は、「無料お試し期間」すらトライアルする気がありませんので、記事の大半を占めるであろう有料部分を読まずに論じていることは予めお断りしておきます。
タイトルと書き出し部分以外でバランスを取って「中庸」に仕上げるような殊勝な心がけがある新聞とは思えません。
この記事は編集委員の原真人氏の署名記事です。
タイトル「黒田総裁が踏みにじる記者会見倫理 最後も『全く考えておりません』」とあるように、黒田総裁の金融政策がどうこうという以前の黒田総裁の自分への答え方が気に入らないというどうしようも無いタイトルです。
掲載の写真も、真面目に受け答えをしているようでは無く、会見終了後退室しようという写真を使用しています。
あたかも、質問に答えず逃げようととしていると印象づけたいのでしょうか。
随分昔、民主党政権下であったと記憶していますが、やしきたかじん氏がご存命の頃の「そんなこと言って委員会」という関西の番組に、安倍・麻生という豪華元総理コンビがゲスト出演していたことがありました。
安倍氏の話では、ぶら下がり会見で終了の合図の後に必ず朝日の記者から「ソーリ!、ソーリ!」と声が懸けられたそうです。
どうも、単に質問に答えず逃げる後ろ姿の「絵」を撮りたかっただけなのであろうと言うことでした。
ある日、安倍氏が「ナンですか?」と振り返るとその朝日の記者は、まさか振り返るとも思っていなかったらしく、「エッ?、イエ!」と言葉を詰まらせたそうです。
黒田総裁も「またコイツ同じことを聞きやがって!」という思いがあったのかも知れません。返事の仕方が恐ろしくぶっきらぼうではありました。
勿論、他の記者が、永年の在任への慰労や感謝の言葉を枕詞としていますし、あるフリーランスの記者などは、
「私の失礼極まりない質問にも懇切にお答え頂いて・・・」
と謝辞を述べているのに、原氏は慰労の言葉すらありませんでした。
原氏が何を質問したのか、については上記の記事の「読める」範囲には記載がありませんが、以下の動画
の、54分過ぎから原氏の質問です。
原氏の質問の主旨は、
・異次元の緩和で2年で「ノルム」を変えると仰った
・10年経っても「ノルム」が変わらなかったのは緩和策が失敗だったのでは
ということで、これに対する黒田総裁の回答が記事の表題の一言です。
経済におけるノルムというのは(物価はかくあるべしと言うような)規範意識のようなものを示すようです。
私は単純に冒頭の黒田総裁の冒頭発言から、ノルムとは「体に染みついたデフレ根性」というニュアンスで聞いていましたが、専門的には多少上品に定義されているようです。
「失敗」と決めつける当たりはH3ロケットの会見時の某通信社の記者と同類で、故安倍元総理が憎ければ、その金融政策で支えた黒田総裁の政策も憎いのでしょう。
「坊主憎ければ袈裟まで」とはよく言ったものです。
【オマケ】
以下のブルームバーグの記事
は、会見の前日に報じられたもので、以下のグラフを「黒田レガシーの功罪」と銘打って、就業者が増える一方で、ゾンビ企業が増加と記しています。
しかしどう見ても、このグラフ「就業者は増え、ゾンビ企業は減少」という風にしか見えないのですが・・・
就業者が2021年、22年と減っているのはコロナの影響ですし、同じく21年、22年とゾンビ率が増えているのはコロナのせいでしょ!。
明確に緩和によってゾンビは減っています。
本記事についてもブログで上げようと思っていたのですが、元内閣官房参与で嘉悦大学教授の高橋洋一氏が昨日(4月8日)に自身のチャンネル
で、先を越されましたので、ご紹介だけ。
オマエ如きが、大先生と張り合うなんて烏滸がましいと言われそうですが。
有り難うございました。