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出遅れおじさんです。
【おことわり】
「モーサテ日記」は以前モーサテのキャスターをされていた佐々木明子さんの日経マネー誌の連載タイトルです。佐々木明子さんがWBSに異動されて連載タイトルが変わりましたので勝手にパクっています。
本日(9月6日)のモーサテ「プロの眼」のコーナーはSBI証券の北野一氏でテーマは「歴史は繰り返す・・・経済は?」でした。
下の写真は北野氏が独自に纏められた「パラレル年表」とのことで、上段は明治維新を起点とした経過年数と、下段は第二次世界大戦終戦を起点とした経過年数を横軸にした年表を並列に並べたものです。
我が国が、「明治維新」という近代化の黎明期と、「敗戦」というどん底からの出発を起点として、「成長期」、「成熟期」、「衰退期」という発展の段階が不思議と符合すると言うのが北野氏の御主張でした。
イベントの取捨選択やコメント等私が勝手にアレンジしたものもあります。
【成長期】(約25年間)
ほぼ20年で巨大なプロジェクトが具現化する
維新後21年(1889年)東海道線開通
敗戦後20年(1965年)名神高速開通
(北野氏の年表にはありませんがこの直前に東海道新幹線が開通)
敗戦後24年(1969年)東名高速開通
【成熟期】(26年目~60年目)
成長の勢いを削ぐショック
維新後26年(1894年)日清戦争
敗戦後26年(1971年)ニクソンショック、その2年後には第一次オイルショック
成熟の極致?
維新後47年(1915年)大戦景気
敗戦後44年(1989年)バブル景気
【衰退期】(61年目以降)
成熟→衰退への契機
維新後61年(1929年)世界大恐慌
敗戦後63年(2008年)リーマンショック
転換の契機となる出来事
維新後77年(1945年)太平洋戦争敗戦
敗戦後77年(2022年)安倍元総理暗殺
確かに、様々な局面で同じタイミングで転換点が生じている、というのは驚愕の事実でした。
しかし、それにしても、安倍元総理の暗殺が大戦敗戦に匹敵する事件とは。
安倍元総理の存在はかくも偉大な・・・、安倍シンパの私でもそこまで同列に語れるとは思っていません。
北野氏の主張でやや違和感があるのは、上記のリストアップでは飛ばしましたが、
崩壊への予兆?
維新後68年(1936年)226事件
敗戦後68年(2013年)異次元緩和(アベノミクスの始まり)
を、同列に評価していることで、それはこじつけでしょう!と言いたくなります。
確かに226事件では緊縮派の総理高橋是清氏が暗殺されましたが、その結果財政政策がどう変化したかと言うことと、軍部の暴走が始まる契機となったというのは全くの別問題では無いかと思います。
軍部の暴走と日銀の緩和策を同列に語るのはおかしいでしょう。
さらに、その終着点として、安倍元総理の暗殺と敗戦を同列に語るというのはまやかし以外の何物でも無いのでしょうか。
敗戦後のインフレ抑制のための預金封鎖や新円切り換えは社会的な必然性があったと思いますが、財務省に操られた岸田ソーリの緊縮転換は何ら必然性があるとも思えません。
むしろ、官僚の暴走が始まる・・・と言う点では226事件と並べて評価すべきでは無いでしょうか。
いずれにせよ最後の結論には猛烈な違和感はありますが、北野氏の「プロの眼」は久しぶりに楽しめた、面白い内容でした。
有り難うございました。