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出遅れおじさんです。
5月の消費者物価指数が公表されました。
https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
CPI総合は対前年比+2.8%、生鮮食品を除いたコア指数も+2.5%の増となり前月より上昇しました。
生鮮食品・エネルギーを除いたコアコアCPIは対前年同月比+2.1%となり、食料品(アルコール除く)・エネルギーを除いた欧米式コアCPIは対前年同月比+1.7%の上昇となり、これらは逆に前月より鈍化しました。
一昨年年初来の各指標の推移をグラフにしました。
グラフを見ておわかりのようにクッキリと対前月比上昇、と下落のグループに二分されました。
これは、エネルギー価格の低減政策の縮小による影響に他なりません。
言うまでも有りませんが、
・CPI総合 :すべての価格の平均
・コアCPI :生鮮食品を除く価格の平均
・コアコアCPI :生鮮食品・エネルギーを除く価格の平均
・欧米式コアCPI:飲食品・エネルギーを除く価格の平均
です。
何時も私が参照させて頂いている、PwCコンサルティングの片岡剛士氏(元日銀政策審議委員)が物価上昇率を財とサービスに分離したグラフをレポートしてくださっています。
(ありがとうございます)
私が当ブログで唱えてきたように、
物価上昇
→企業収益向上
→給与上昇
→消費拡大
→物価上昇
の好循環が実現出来て、初めて「安定的」な物価上昇が実現できますので、今回の春闘の成果に期待したいと思います。
そこを打破できなければじり貧に陥ってしまいます。
これまでも言ってきていますように、上記のサイクルは放置すれば縮小均衡に陥ってしまいます。
物価上昇>賃金上昇
の状態は、単に貯蓄を食いつぶしているのと同じ状態です。
今回の結果を率直に言えば、「落ち着いてきた」を通り越して「じり貧」なのでは、という気もします。
6月より電気代を抑えてきた支援は終了、併せて再エネ付加金の増額・・・等相当厳しい状況になるので、再び指数は上昇し始めるでしょう。
ただし、これは決して旺盛な需要による「良い物価上昇」ではありません。
有り難うございました。