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出遅れおじさんです。
古新聞で恐縮ですが、昨日(12月25日)内閣府の発表
を受けて、日経新聞は「一人あたりGDP G7で最下位」という素敵なクリスマスプレゼントを掲載しました。(有料会員限定記事です)
この図は滝田洋一氏のX(旧ツイッター)より借用しました。
グラフは全てドル建てで表示されています。
この記事には、言い訳のように「円安で」と理由が書かれています。
確かに日本の一人あたりドル建てGDPが最高値だったのは2012年辺りで米国にも迫る勢いでした。
2012年思い出してください。
「悪夢のような」を通り越して「悪夢そのもの」だった民主党政権末期でした。
為替は年平均で79.79円/$。
一方2022年は平均で131.49円/$で、2012年比+64.8%です。
2022年の一人あたりGDPは上記の内閣府資料によると34,064$です。
為替が2012年並でしたら、一人あたりGDPは56,137$、米国には及びませんが、ドイツの遙か上です。
「円で生活している我々にドル建て評価なんて、何の意味が・・・」
と滝田氏は続けて、円建てで一人あたりのGDP(国内総生産)とGNI(国民総所得)の推移を一覧表にまとめてくださいました。
ドル建てでGDPが最高値だった2012年、円建てではGDPもGNIもどん底でした。
前年の東日本大震災の影響もありますが、円高で企業収益や雇用環境が最低であったことを思えば、ドル建てで上がった下がったと評価することに何の意味があるのでしょうか。
と、滝田氏の主張は所属する日経新聞とは真逆の主張をされています。
過去の記事
で、「悪い円安」論を批判するにあたり、
「円が強いと言われた時代、皆さんは幸せでしたか?」
と問いかけてきました。
以前から滝田氏は日経新聞の随一(唯一とは言いません)の良識派と評価してきました。
しかし、かつて東京新聞の長谷川幸洋氏、朝日新聞の峰村健司氏等々その社の唯一の良心と呼ばれた方々は皆さん社を去りました。
滝田氏には是非社の論調を糾すくらいの活躍を期待したいと思います。
有り難うございました。