当ブログをご訪問頂きまして大変有り難うございます。
出遅れおじさんです。
【6月の消費者物価指数公表】
CPI総合は対前年比+3.3%、生鮮食品を除いたコア指数も+3.3%の微増となり、ほぼ膠着状態です。
ただ、生鮮食品・エネルギーを除いたコアコアCPIは対前年同月比+4.2%となり、2月以降総合指数とコアCPI逆転、全体に上昇基調にありましたが、微減となりました。(誤差の範囲?)
政府の支援等によって電気代等の「エネルギー」が低下したことが効いているようです。
食料品(アルコール除く)・エネルギーを除いた欧米式コアCPIは対前年同月比+2.6%の上昇となり、微増でした。
昨年年初来の各指標の推移をグラフにしました。
言うまでも有りませんが、
・CPI総合 :すべての価格の平均
・コアCPI :生鮮食品を除く価格の平均
・コアコアCPI :生鮮食品・エネルギーを除く価格の平均
・欧米式コアCPI:飲食品・エネルギーを除く価格の平均
です。
何時も私が参照させて頂いている、PwCコンサルティングの片岡剛士氏(元日銀政策審議委員)が
で、レポートしてくださっていますが、CPI総合を、「財(モノの値段)」、と「サービス」に分解して推移をグラフにして下さっています。
6月は「財」の上昇は1月の対前年同月比+3.6%から激減し2%台半ばで推移しています。
減少に寄与してきたのは「光熱水道費」(電気・ガス・水道)で、食料工業品が上昇の圧力となっているようです。
「サービス」の寄与は対前年同月比は4月に+0.8%とピークを記録しましたが、やや頭打ち傾向におあります。
私が当ブログで唱えてきたように、
物価上昇
→企業収益向上
→給与上昇
→消費拡大
→物価上昇
の好循環が実現出来て、初めて「安定的」な物価上昇が実現できますので、今回の春闘の成果に期待したいと思います。
サラリーマン時代の感覚から言えば、春闘の成果が給与に現れるのは6月からです。
これまでも言ってきていますように、上記のサイクルは放置すれば縮小均衡に陥ってしまいます。
物価上昇>賃金上昇
の状態は、単に貯蓄を食いつぶしているのと同じ状態です。
【モーサテ日記プチ】塩田さん!そこまで顔をしかめなくても
本日(7月21日)のモーサテ「プロの眼」の解説は東京大学教授の渡辺努氏でテーマは「インフレの弊害とは何か」でした。
渡辺氏の主張は、近年経済界のコンセンサスになりつつあるとして、「インフレの弊害とは(同じ商品の)相対価格のばらつき」、いわゆる一物一価の崩壊でるとのことでした。
例としてマヨネーズの2年間の価格(上位25%、下位25%)の推移を示して、差が殆どでていない、すなわち上位25%と下位25%の差が出ておらず、インフレの弊害が生じていないと結論付けました。
他の品目ではこの2年間で相対価格を見れば食用油や食パン等むしろ相対価格差が小さくなっている品目もあるとのことでした。
渡辺氏はさらに長いスパンのマヨネーズの価格・相対価格差の推移を示し、今程度のインフレ水準よりもデフレ期の方が相対化格差が拡大し問題だと主張しました。
従って欧米でも弊害はないのだからむしろインフレ目標をさらに上げるべきとの議論も出ていると紹介しました。
私自身は緩和政策の転換点は給与が持続的に上昇することが確認されることを重視していましたが、こういう視点もあると知らされました。
しかしキャスターの塩田真弓さんは、インフレの弊害がないのだから緩和政策を転換すべきではない、という渡辺氏の主張に納得がいかないようで、露骨に顔をしかめていらっしゃいました。
塩田さん! そんな表情では小○ワが・・・失礼しました
有り難うございました。