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出遅れおじさんです。
【女王陛下のご逝去を心よりお悔やみ申し上げます】
英国王室、英国、英連邦諸国の皆様に心より哀悼の意を献げます。
96歳、70年にも及ぶ在位期間。これだけ長きに亘って国民、いや世界中から愛された君主もいないでしょう。
でも、凄いタイミングです。
ご体調の関係もあり、スコットランドのバルモラル城で同じファーストネームのトラス首相の任命を行ったのがご逝去される二日前の9月6日のことでした。
トラス新首相には亡き女王陛下のご加護が・・・と思いたいです。
下記の動画は、ロイターのツイッターにあった動画ですが上手く貼れなかったのでYouTubeから貼り付けました。
今朝(9月8日)のモーサテ等でも放送されていましたが、ニューヨーク証券取引所で黙祷が献げられた時の様子です。
時間帯から見ると取引開始直前のようです。
米国は安倍元総理が亡くなった週末は政府関係の施設すべてで半旗を掲げたそうです。
他国の君主や首脳に素直に弔意を献げると言う気持ちは素晴らしいですね。
それに引き替え・・・
【ヨーロッパ中央銀行(ECB)も0.75%の利上げを発表】
米国のFOMCに触発されたわけでは無いと思いますが、ヨーロッパ中央銀行が9月で0.75%の利上げを決定しました。
正直な所
「大丈夫?」
としか言いようが有りません。
ヨーロッパ経済をずっと見ていたわけではないので、単発で検索するしか無いのですが、2022年7月の物価指数(HICP速報値 何故か7月29日に公表)は以下の通りでした。
ニッセイ基礎研究所 准主任研究員 高山武士氏のレポート
を参照しました。
HICP総合 前年同月比 8.9%(前月比+0.1%)
コアHICP 〃 4.0%(前月比▼0.2%)
(注):ECのコアHICPはエネルギーと飲食料(アルコール飲料含む)を物価指数から除外
米国のコアCPIはアルコール飲料を指数から除外しない
日本のコアコアCPIはエネルギーと生鮮食品のみ除外
確かに、8.9%の総合指数は米国並みで、一刻も早い緊縮を・・・と言う気持ちはわからなくもありません。
しかし高山氏のレポートにもありますように物価上昇の大半はエネルギーと飲食(欧州人らしく酒類も含む)によるものです。
米国の7月のCPI=8.5%、コアCPI=5.9%と比べて総合指数そのものは高いのですが、コアの部分は米国の方が圧倒的に高いのです。
この差はどこから来ているのかと言えば、欧州の場合ロシアからの安価なエネルギー供給が絶たれ、エネルギー価格が主導的に上昇して物価が上昇しているからに他なりません。
米国の場合、エネルギー価格も上昇していますが、コロナ後の労働参加率が全く復帰せず(特に55歳以上)、人件費の高騰が切実となっているという違いが大きいと思います。
寡聞にして、欧州で失業率が急速に改善したとか、人件費が高騰しているというニュースは聞きません。
そんな断面で利上げをすると言うのは如何なものかと言わざるを得ません。
今、欧州に求められているのは利上げによって緊縮することより、安価なエネルギー源の確保やエネルギー価格低減へ向けての財政投入だと思います。
有り難うございました。