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先週の記事
の、延長線上で私鉄沿線ネタ・懐メロネタです。
大学一年生の11月の終わり頃、国鉄(既に死語ですね)のストライキ権奪還ストライキ(所謂スト権スト)の影響で、川崎に住んでいた私はバスと東横線を乗り継いで通学していました。
サークルの大学間交流イベントの帰り、東横線で顔見知りの某六大学の二年生と乗り合わせて、スト中どういうルートで通っているか等々雑談をしていたら、
「サテン(さらに死語!)にでも寄ってかねえ?ここからでも川崎駅行きのバスはあるよ」
と、どの駅であったか記憶にはありませんが、無理矢理降車させられました。
私は当時、入試に予め備える学校時代の他流仕合の模擬試験(代ゼミ? 旺文社?)で使い慣れた川崎駅近くから日吉までのバスを利用していました。
多分手前で下ろされたので元住吉か武蔵小杉辺りだと思いますが、小一時間駅前の喫茶店でとりとめの無い(殆どが共通の知り合いの女子の話題)話をしつつ、なんでこの人と付き合っていなければならないのか、と・・・。
(コーヒー代を払って頂いておいてこういう言い方も失礼極まりありませんが)

(記憶ではこんな明るいお店では無かったような)
実はその東横線沿線駅前の喫茶店の情景をありありと思い出させてくれた曲がこの曲でした。
作詞作曲は荒井由実さんで、後に石川ひとみさんが歌って大ヒットとなりました。
三木聖子さん歌唱の発売は、その翌年(昭和51年 1976年)ですので、上の記事に書いた「池上線」と同じ年です。
この曲からイメージされる喫茶店は、照明のせいかたばこの煙のせいか、濃茶っぽい室内に黄ばんだ照明、やはり私鉄沿線なのですが私がよく利用していた大学近くの大人数で入れる喫茶店とは全く雰囲気が異なって感じられました。
「まちぶせ」について、少し前ですが昭和歌謡の紹介番組で、大学生くらいの昭和歌謡愛好の女子グループのリーダーが振るった熱弁に凄く違和感を持ったことがありました。
彼女の解釈では、
「この女の子は彼から声を掛けられるまでじっと待っている。
昭和の女子はケナゲなんです(キリッ!)」
テレビを見ていた私は、隣に家内がいたと記憶していますが、
「オイッ! 違うだろ!!」
と、思わずテレビに突っ込んでしまいました。
この歌のシチュエイションは、
喫茶店で、胸の奥でずっと好きだった憧れの人が「あの娘」と喫茶店でほほえみ見つめ合っています。
「あの娘」が急に綺麗になったのは・・・と嫉妬しますが、きっとあなたを振り向かせる(奪い取る)と決意します。
二番では、
「あの娘」が振られたとうわさにきいたけど、決して自分からは攻めません。
気のないそぶりを見せたり、偶然を装って「まちぶせ」してあなたをきっと振り向かせる。
特に二番を良く聴いて頂けると分かりますが、この女の子は相当な「性悪」です。
自分から言い寄ったら「負け」と考えているタイプの女の子です。
「性悪女」の歌詞と歌っている三木聖子さんの多分当時としてもややオールドファッションドな清楚なビジュアルと初々しい歌い方のギャップが面白いと感じました。
いえいえ、決して石川ひとみさんが「清楚でない」とか「性悪」だとかといっているわけではありませんが・・・
でも聞いて頂ければ、石川ひとみさんの「あざとさ」「したたかさ」を秘めた歌い方も魅力的ではあります。
有り難うございました。