出遅れリタイア日記

年金生活への移行 資産運用等

【モーサテ日記】加藤さん、相変わらずお元気で・・・

当ブログをご訪問頂きまして大変有り難うございます。

出遅れおじさんです。

 

【おことわり】

 「モーサテ日記」は以前モーサテのキャスターをされていた佐々木明子さんの日経マネー誌の連載タイトルです。佐々木明子さんがWBSに異動されて連載タイトルが変わりましたので勝手にパクっています。

 

 本日(7月5日)のモーサテ「プロの眼」のゲストは、ご存じ東短リサーチの加藤出氏で、テーマは「円安の底流に異次元緩和 負の後遺症」でした。

 

 テーマからして、「悪い円安」、「異次元緩和の早期縮小」と、話の流れは見えています。

 

 案の定、加藤氏は2000年以降の我が国の経常収支の推移

モーサテ画面より



 を、提示して、

・家電・半導体等輸出の主力が消滅

・東日本震災(2011年)以降、化石燃料の輸入が増加

・一時所得収支が多いが人口減・国際人材の不足により、投資が国外に向かった結果

 

 を、揚げ、円安に帰結すると主張されていました。

 

 しかし、加藤さん、何故家電や半導体等の輸出の主力が消滅したか・・・

 民主党政権下での猛烈な円高の放置の結果であると言うことは華麗にスルーしていらっしゃいます。

 

 80円/$の猛烈な円高によって国際的競争力を失い、シャープやサンヨー等の我が国の経済成長を支えてきた大メーカーが破綻の危機に至ったことはもうお忘れですか。

 

 結果として、生産設備の海外移転が進み、価格競争力面で有利な円安局面でも輸出できる余力が無い状況にある、ということは無視ですか。

 (自動車産業は輸出余力はあるようです)

 

 直近、大きく貿易赤字が膨らんでいますが、2022年のロシアのウクライナ侵攻による一時的なエネルギー資源高によるものということは全くスルーしています。

 

 併せて、2023年以降円安がさらに進行した結果として、貿易収支が急速に改善してきていますが、一切触れることはありませんでした。

 

 最近急速に増えつつある一時所得収支についても、株の配当や債券の利子等矮小化して説明なさいましたが、上記の海外移転した製造子会社からの資金還流が大部分を占め、なおかつ円安効果で黒字を拡大していることに触れると不都合な様子でした。

 

 さらには、直近の海外企業の製造拠点や開発拠点の日本移転、国内企業の製造拠点の国内回帰についても全く無視です。

 

 製造拠点を畳むのは1日で出来ても、復活は数年がかりということも無視されています。

 

 言うまでもありませんが、求めるところは日銀による異次元緩和の縮小に帰結しました。

 

 いやしくも、エコノミストを名乗る方がこういう論調ですから、経○△友会のN波代表幹事のように、経済対策として「利上げ」を求めるという、企業経営者(決して銀行の経営者ではありません)としてはあってはならないトンデモ主張をされるのです。

 

 

有り難うございました。