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出遅れおじさんです。
昨日の記事
日銀金融政策決定会合の「逆 黒田バズーカ」の続報です。
昨日記事アップ直後に、元内閣官房参与本田悦朗氏のツイッターを発見し、一連の「金融緩和見直し」報道がピント外れである旨追記で記載しました。
本田氏の昨日のツイートを再掲します。
本田氏の主旨は、今回の金融政策決定会合で10年債の金利ターゲットを0%±0.25%から0%±0.50%に拡大すると決議したのは、無制限買入の結果イールドカーブが歪な形になっているので、10年債の目標レンジを拡大して、カーブをなだらかにする。その為に、10年債以外の各年限の国債も買い入れ対象とする、と言うことでした。
直近の国債のイールドカーブは下のグラフの様に10年債だけ0.25%上限で買入をしているので低くなっており、コレを赤線(出遅れおじさん加筆)のように修正すると言うことです。
より借用しました。
確かに日銀が金融政策決定会合直後にリリースするメモは、前回(10月28日)と今回(12月20日)で以下のように変わっています。
10月28日リリース
【引用始め】
(1)長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)(全員一致)
- 次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針は、以下のとおりとする。 短期金利:日本銀行当座預金のうち政策金利残高に▲0.1%のマイナス金利 を適用する。 長期金利:10 年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行う。
- 連続指値オペの運用 上記の金融市場調節方針を実現するため、10 年物国債金利について25% の利回りでの指値オペを、明らかに応札が見込まれない場合を除き、毎営業日、実施する。
【引用終わり】上記黒点は原文は①、②・・以下同
12月20日リリース
【引用始め】
(1)長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)(全員一致)
- (上記10月28日リリースと同じ)
- 長短金利操作の運用 国債買入れ額を大幅に増額しつつ長期金利の変動幅を、従来の「±0.25% 程度」から「±0.5%程度」に拡大する。 10 年物国債金利について5%の利回りでの指値オペを、明らかに応札が 見込まれない場合を除き、毎営業日、実施する。上記の金融市場調節方針と整合的なイールドカーブの形成を促すため、各年限において、機動的に、買入れ額のさらなる増額や指値オペを実施する。
【引用終わり】
今回は上記の赤太字部分が追加され、買入額のさらなる増額も謳われています。
何処が、緩和の見直し ヤネン!!
と、言いたいところですが、マスコミは「利上げ!」「緩和の縮小!」といかにもアベノミクス以降の緩和政策が終了したかのように喧伝しています。
(10年債利率が0.25%上がることには違いないのですが)
元日銀政策審議委員の片岡剛士氏は、一連のツイートの中で、日経始めマスコミは根本的な誤解をしている、とコメントしていますが、私は「黒田総裁の説明が悪い」としか言いようが無いと思います。
誰もここまで深く読み込まないのだからもう少し丁寧な説明が求められるのでは無いでしょうか。
それとも故安倍元総理と8年近くともに仕事をして、故安倍氏に対するイデオロギー的反感を含めて、隙あらば揚げ足を取り、アベノミクスを終了させようとする輩が数多いることをご存じないとは言わないでしょう。
有り難うございました。