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出遅れおじさんです。
【おことわり】
「モーサテ日記」は以前モーサテのキャスターをされていた佐々木明子さんの日経マネー誌の連載タイトルです。佐々木明子さんがWBSに異動されて連載タイトルが変わりましたので勝手にパクっています。
今日の議題は一昨日(10月11日)放送の内容で、プロの眼の解説は野村證券の森田京平氏でテーマは「日米インフレの違いは?」でした。
ニュース性は乏しいのですが、欧米と比べた我が国の物価上昇の水準がよく見える指標ですので、ご紹介したいと思います。
森田氏に対する問いかけは、日銀総裁人事で金融政策の変化はあるかでしたが、森田氏は、以下の理由でまだまだ我が国のインフレ率は低位なので政策の見直しは先の話である、という結論でした。
我が国のマスコミではワイドショーのみならずモーサテのような経済・マーケット番組でも、最近の「物価(正しくは個別の価格)高騰、インフレ」を喧しく取りあげていますが、かねてより当ブログで、ご紹介していますように、物価の指標は総務省が公式統計として公表しているのが、
総合CPI(全品目) 8月実績+3.0%
コアCPI(生鮮除く) 8月実績+2.8%
コアコアCPI(生鮮エネ除く) 8月実績+1.6%
の、3種類です。
併せて、元日銀審議委員の片岡剛士氏等が注目しているのが、欧米式コアCPI(食料品エネ除く)です。
欧米式コアCPI 8月実績+0.7%
米国のコアCPI+6.3%と+0.7%を比べても彼我の差は大きいと言わざるを得ません。
併せて11日のモーサテで森田氏は番組内で提示した物価指標、中央値推移で米国と比して我が国の「物価」水準がどの程度か明確に示してくれました。
中央値とは物価上昇率を高い方から順番に並べて丁度まん中の順位の物価上昇率です。
この二つのグラフを比べてみてお判りの様に、米国では殆どの品目で価格が上昇していると見られるのに比して、我が国の中央値は殆ど変化がないので、特定の品目だけ価格が上昇していると言わざるを得ません。
確かに、特定の品目の価格が上がっても物価が上昇しない現象はこういう指標からも読み取れると言う指摘でした。
これを根拠に森田氏は緩和の継続が必要と主張しています。
併せて、出口を示す物価上昇率+2%を達成するためには過去のデータから見て、春闘賃上げ率は+4.7%(森田氏の表現では+4~5%)が必要で、先は長いという説明でした。
一刻も早い積極的財政対策を求めます。
有り難うございました。