出遅れリタイア日記

年金生活への移行 資産運用等

【ウクライナ侵攻二題】「さすが!プロの視点」 と「プーチンの顔が立つか」心配するお花畑

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出遅れおじさんです。

 

 

【さすがプロの視点】

 少し古新聞の記事ですが、3月15日の「虎の門ニュース」にゲスト出演された、元空将の織田邦男氏が今回のロシアのウクライナ侵攻に対して、非常に興味深い視点を披露して下さいましたので、ご紹介したいと思います。

 

【おことわり】

 織田氏の主張は、ゼレンスキー大統領の「失策」によってウクライナの被害が拡大したと受け取る事の出来るものですが、主張の趣旨は今日の国内でもロシア対ウクライナの対立構図の中で聞かれる、

 「ロシアの侵攻にウクライナも責任の一端がある」

 という親ロシア的プロパガンダとは全く異るものであることは予めお断りしておきたいと思います。

 

 侵攻が開始されて以降のゼレンスキー大統領は自らキーウ(ウクライナ語表記 ロシア語表記ではキエフ)に留まり、自らロシアと闘う姿勢を鮮明にし、国民を鼓舞するリーダーとして圧倒的な国民の支持を得ており、国際的にも評価が上がっています。

 しかし、いざ侵攻が始まろうという時点で、やや「平和ボケ」とも言える対応により被害を拡大したと言うのが織田氏の以下2点の指摘でした。

 

1.米国からの情報を活かし切れなかった

 今回の米国の対応については、初期の段階でバイデン大統領が「軍隊を派遣しない」と明言しロシアを増長させたと言う点は最も責任を問われるべき事かも知れません。

 米国大統領がそう言う状態なのですが、緊張が高まる中、米国政府(というか情報機関)は積極的に収集した情報を公開し、ロシアを牽制 (「テメエらの動きは把握しているゾ!」と知らせる) して来ました。

 これは情報収集能力や情報源を悟られかねない危険な動きなのですが、ある程度ウクライナに、ロシアによる侵攻への準備を促すことにより、被害を抑えたいという思いもあったのだと思われます。

 しかし、「平和ボケ」という言い方は失礼極まりないとは思いますが、ゼレンスキー大統領はこれを全く利用せず、全くノーガードでロシアに対峙してしまいました。

 

2.早期に空軍が無力化された

 現代の交戦では制空権の確保が極めて重要とのことですが、ウクライナ空軍はゼレンスキー大統領が米国からの情報を無視していたのと同様、何の備えもしていなかったと言うことを織田氏は指摘しています。

 具体的には空軍基地で戦闘機を初めとした航空機を整列させたままにしており、ロシ初期の初期の攻撃でかなりの航空機にダメージを負ってしまったとのことです。

 待避壕(そもそもこれがあるか否かは判りかねますが)に隠す、或いは基地内や他基地を含めて分散で配置する、等により被害を少なくすることは出来たのではないかと言うことです。

 ゼレンスキー大統領同様「平和ボケ」していたと言われても仕方ないと思います。

 

 織田氏は上記を指摘した上で、陸軍は上手くロシア軍の攻撃を防戦(撃破とは言いすぎか)できていると評価しました。これは、クリミアの一方的併合宣言をしたロシアと直接対峙しており、空軍とは異なり常に緊張関係にあったからではないかと思います。

 地対空能力も高く、ロシア空軍による制空権確保或いは航空優勢維持を阻止できているとの評価でした。

 

 さすがに軍事のプロの評価は傾聴に値すると感動しました。

 

【お花畑な方は後を絶たず】

 本日3月21日のテレビ朝日「モーニングショー」のウクライナ問題の解説は防衛研究所の高橋杉雄氏でした。

 本題とは外れますが、高橋氏はクリームイエローのシャツとブルーのネクタイの所謂ウクライナカラーで旗幟鮮明の立場を表し、好感が持てました。

 

 その高橋氏へのレギュラーコメンテーターの山口真由氏の質問は驚愕でした。

 

 プーチンの顔が立つ、停戦協議の妥協点は?」

  (細かい文言・表現は正確ではありません)

 

 受け応える高橋氏は、さすがに紳士で

 「東部2州及びクリミア半島のロシアへの正式な編入だと思いますが、西側諸国は絶対に認めません。」

 と、声を震わせんばかりに激高を抑えて応えました。

 

 山口さん! 気は確かですか?(ご本業は法律家でしたよね!)

 

 停戦後もプーチン政権の存続を許し、尚且つ、顔を立てる必要があると考えるのですか?

 

 ロシアが無条件に撤退し、プーチンの首を差し出さない限り、国際社会から受けている経済制裁を止める方法はありません。

 首を差し出すというのは物騒な表現ですが、いまのところ経済的打撃によるクーデターしかプーチンを大統領から引きずり下ろす術はありません。

 暗殺されてしまっては元も子もありませんが、「暗殺もやむなし」と言わざるを得ないほどの状況です。

 

 併せて、国連の安全保障理事会は解体すべきです。少なくともロシアは常任理事国の座を手放さなければならないでしょう。

 

 それくらい、今回のウクライナへの侵攻は安保理(元々大した働きはしていませんでしたが)と言い、NPT(核兵器不拡散条約)と言い、第二次世界大戦後の国際秩序を破壊してしまったのです。

 

 これを許してはならないということは法律家ならご理解頂きたいと思います。

 

 一刻も早いロシア軍の無条件完全撤退を望みます。

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心は常にうくらいなと共にあります



 ウクライナに栄光あれ!

 プーチンに法の裁きを!

 

有り難うございました。