出遅れリタイア日記

年金生活への移行 資産運用等

石橋を叩いて・・・ブリヂストン(5108)決算報道と、株価乱高下の怪

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出遅れおじさんです。

 

 ブリヂストン(5108 以下BS)が2021年12月期の決算を発表しました。(単位:億円)

 

      20年  21年  22年(見込み)

売上高   26,952 32,460 36,500

営業利益       2,074      3,943     4,250

純利益           ▼197      3,078  2,800

配当(円)         110   170   170

 

 私は単純にこれを見て、「オー、見事!」という感想を抱きました。

 ただ、世の中はそうでもないようで、決算速報を伝える報道を見る限り、「プレミアムタイヤの売上げ好調」等の記述はあるものの、来期の純利益予想の対21年「28.9%減」ばかりに脚光が当たっているようです。

 中には、(有料会員限定で、冒頭しか見えませんが、ご了承下さい)

www.nikkei.com

 のように、「28.9%減」を表題に持ってくる、「悪意有る」とまでは言いませんが、そこを協調したイジワルーイ報道もみられます。

 

 でも、皆さん、数字がおかしいと思いませんか?

 

 2021年12月期と2022年12月期の純利益3,078億円→2,800億円は「28.9%減」では無いですよね。この値なら、正しくは「9%減」です。

 

 どうしてこういう齟齬があるのかと言えば、2021年12月期の純利益3,078億円は売却した米国建材事業の利益を含まない「継続事業」の純利益です。

 「非継続事業(売却した米国建材事業)を含む」純利益は3,940億円で、これと「非継続事業を含まない」2022年12月期の純利益2,800億円と差が「28.9%減」なのです。

 

 定義の違う数字を比較して、あたかも次年度純利益見通しが恐ろしく減少していると報じる姿勢もおかしいのですが、BS自体が、継続事業を含む場合と含まない場合を併記して、2,800億円の次年度予測が本年度実績から「28.9%減」と決算短信で表記してしまっているのが主たる原因かもしれません。

 それに加えて当期の純利益には米国建材事業売却益(4月時点の報道で2,000億円とも)が含まれているので、決して次年度予測が「保守的」或いは「消極的」な数字だとは思えないのですが、不思議なことに報道はネガティブなトーン一色です。

 

 それ以上に不思議なのは、15日の決算発表の前日、BSの株価が暴落したことです。

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Yahoo Finance殿より借用

 週明けの14日BSの株価は、前週末の5,258円から最安値4,746円まで10%近く暴落しました。

 Yahooの掲示板等を見ると、「明日の決算発表が悪いに違いない」という諦めムードの意見が大勢を占めていました。

 

 確かに、原材料値上がりの悪影響懸念等により、米国グッドイヤー(GT)の株価が11日の寄りつきで対前日終値22.61$に対して22.6%も暴落していたことが「良からぬ予感」を引き出したとも考えられます。

 

 それにしても、14日の暴落の理由はなかなか理解出来ません。

 

・「次年度純利28.9%減」という市場受けしない情報が漏れ出した

・「悪」の手先が、実は大したことは無いのだが、BSの悪材料をわざとリークして暴落させ安価に仕込もうとしたか・・・

 

 段々自分で書いていて馬鹿馬鹿しくなりましたが、今回の暴落は理解しがたいことが多いです。

 

 結局BSの株価は16日には5,200円台を回復しましたので、何も無かったかのような雰囲気ですが、何が原因で暴落したのかは理解しがたいです。

 

 株価が回復したのは、決算発表の中身をじっくり見れば、左程悪くないと理解が広まったことと、1,000億円の自社株買いが好感されたのであろうと思います。

 

 そこまで、読めていて、株価の回復が見通せなかったのか?

 あそこで買っておけば・・・

 

 歯ぎしりしてもしかた有りませんが、私は名前の通り「乗り遅れおじさん」もとい「出遅れおじさんです」

 

有り難うございました。