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出遅れおじさんです。
昨日の続きで、2001年9月以降の20年分の月々の対前月騰落率の、平均値、最大、最小、年初来累計のグラフをもう一度張ります。
月次の騰落及び累積を見て頂くと、何となく4月は高い、5月から10月までは小動き、以後年末まで上昇というパターンは見て取れ無くは有りません。
【データのばらつきを検証】
月ごとの標準偏差σは3.17から6.37の範囲で、月によっても変化は大きく、グラフを見てお判りの様に10月と9月はばらつきが大きくσは6.37と5.71で、これがトップ2です。
逆に7月はσ=3.17と最も小動きです。
全体の標準偏差σは4.96で所謂±3.0σ(=±14.9%)を外れた月が一つだけあります。
それが2008年10月です。
リーマンショックによって同年9月と10月はそれぞれ対前月▼13.3%、▼20.3%と連続で株価が暴落した時期でした。
2008年の10月と9月がこの20年間の月次騰落のベスト(ワースト?)2です。
直近ですとコロナショックが記憶に新しいですが、2020年2月、3月でも、▼10.3%、▼7.1%ですので、リーマンショックはコロナショックの2倍の暴落でした。
【3σを外れたデータを除外】
そこで、3σを越える異常値(2008年10月のN=1)の値を除いたグラフを貼ります。
全体の傾向は変わりませんが、改めて4月は高い、5月から9月までジリ貧、9月が底で10月から上昇というのは平均的な騰落パターンと受け取って間違いないと思います。
勿論、「リーマンショック級」の天変地異があればこの限りでないことは言うまでもありません。
何故こうなるかについては、以前モーサテでのコメンテータ(氏名失念)によれば(米国を念頭に置いて)
・3月、6月、9月、12月は各四半期の配当が再投資される
・3月末には前年の確定申告の税還付がピーク
と言うことで、4月の相場は上がりがちとの事でした。
(6月に配当が集中する日本ではもっと6~7月は上げても良いような気がしますが)
「年末にかけて」に関しては、4年に一度の米国大統領選挙等の政治要因等あって・・・と言う気がします。
チャイナショックもブレグジットショックも6月以降に発生していますのでその反動という考え方もあるでしょう。
同様なデータで、楽天経済研究所の香川睦氏が以前モーサテで30年間のダウ30と日経平均の年間推移を見せてくれましたので・・・テレビ画面の写しで恐縮ですが。
日経平均に関しては2月3月の落ち込みは私の集計よりは実感に合っているような気がします。
「最初っから、これを出さんカイ!!」
なんてことを仰らないで下さい。
ただ、これを見てつくづく思うのは、年後半の日米の格差は如何ともし難し、ですが、このデータにはバブル崩壊を含んでいますので、年率2%で米国(約6%)と差が如実に見えて来ているようです。
失われた30年・・・
有り難うございました。