出遅れリタイア日記

年金生活への移行 資産運用等

月末の株安は本当に「アノマリー」か?・・・ここ2年で大幅に増化

当ブログをご訪問頂きまして大変有り難うございます。

出遅れおじさんです。

 

 今日は月末最終営業日です。

 記事を書く前からテンションが上がりません。

 何故かというと、今日のテーマは「月末営業日の下げ」です。

 以前から気にはなっていたのですが、日々証券口座の残高を集計していると、月末営業日は日経平均等色々な指標で「下げ」が生じることが多いと感じていました。

 確かに、ネットを検索すると「月末日の下げ」を「アノマリー」と呼ぶ事も多いようです。

 「アノマリー」とは、理論的根拠があるわけでは無いが良く当たる経験則の事です。

 

 本当に月末最終営業日には「下げ」が多いのかデータを拾ってみました。

 

 と、本日(31日)の寄りつきは「下げ」で始まりましたので、思った通りと数字を整理していたところ、なんと「理由は全く判りませんが」午後には上げに転じ、最終的には日経平均は300円の上昇を記録しました。

 

「ナンで上がるの?」

 

 と、読みを外し、下がりっぱなしのテンションを何とか維持しつつデータを纏めました。

 

 手元には2016年7月以降の日々の日経平均終値のデータは有ります。

 

 そこで、2016年7月から2021年8月まで(N=62)の。最終営業日の日経平均の対前日騰落を集計、ヒストグラムに纏めました。

 

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月末日日経平均の対前日騰落(N=62)

 結果は24勝38敗。「野球なら十分負けが込んでいる」状況ですが、「月末の下げは気のせい?」とも考えられる状況です。

 

 このグラフを見る限り「負けが込んでいる実感が薄い」という感じで、直近の実感と合わないので、月次最終営業日騰落を時系列のグラフにしたのが次のグラフです。

 

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月末日日経平均の対前日騰落時系列纏め

 これを見ると明らかに「月末の下げ」はここ最近の傾向というのが見えてきます。特に2020年9月から2021年7月まで11連敗です。

 

 元々「月末には精算の売りが集中」とも言われていましたので、最近の状況変化要因を探してみて、思い当たったのは、株式の受渡日の変更です。

 

 2019年7月16日から、株式の引き渡しが「約定日から数えて4営業日」から「3営業日」に変更になっています。

 

 有る月の末日の配当落ちが、3営業日前から2営業日前(最終営業日の前々日)に変わることによって売り圧力にどれくらい差が出るのかは判りませんが、先程のデータを2019年6月までの36ヶ月と2019年7月から2021年8月までの26ヶ月に分けて集計し直すと以下のように2019年7月以降に圧倒的に月末の下げが多いことが判ります。

 

【2019年6月まで】 17勝19敗

 

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月末日日経平均騰落(2019年6月まで N=36)

 

【2019年7月以降】  7勝19敗

 

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月末日日経平均騰落(2019年7月以降 N=26)

 

 これはもう「負け越し」を通り過ぎて、惨敗という状況です。

 

 ここまで来ると、月末の下げは「精算売り」影響を否定できないと言わざるを得ません。

 「月末下げ」はアノマリーでは無くそれとなく理由があったと言っても差し支えないと思います。

 

 夕方一段落して明日以降の月末の資産報告のためのデータ拾いを始めたら、「今日の300円上げはナンだったのか?」と思うほど私の資産は増えておりませんでした。

 むしろ昨日の148円上げの方が効いていると思われるホドです。

 

「一体、今日の上げは誰のための上げなのか?」.

 

と欲深い投資家は叫んでしまいました。

 

有り難うございました。