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【お断り】
「モーサテ日記」は以前モーサテのキャスターをされていた佐々木明子さんの日経マネー誌の連載タイトルです。連載が終了しましたので勝手にパクっています。
今朝(6月11日)のモーサテ(テレビ東京5:45~)の「日本株の見通し」のコーナーは解説が三菱UFJモルガンスタンレー証券の藤戸則弘氏、テーマは「超緩和策の弊害が顕在化」でした。
テーマがテーマで、聞く前から緊縮派ムードが漂っていましたので全く期待もせずに朝食を取りながら眺めていました。
藤戸氏が弊害の例としてあげていたのは、住宅、穀物、株価でした。
穀物については確かに藤戸氏が指摘するように「緩和策」で市場にあふれた資金が穀物相場に流入し穀物価格の高騰に影響していることは十分考えられます。
ただ、住宅については、仕事のリモート化によって、郊外の一戸建てへの買い換えが進んでいることも確かで、「ウッドショック」と言われるように材木価格も大きく高騰しているというように、需給関係の影響も大きいと思いますので、一概に緩和マネーでバブル化しているとは言えないのではないでしょうか。
何よりも全く納得できないのは、所謂「ミーム株」も緩和マネーの弊害としてあげたことです。
ご丁寧にゲーム販売会社「ゲームストップ」と映画館チェーン「AMC」の直近のチャートを例示して解説していました。
エッ? これって緩和マネーの影響?
トリクルダウン効果とは言うものの、アメリカ社会では緩和マネーが国民に行き渡るのがこんなにも早いのでしょうか。
まさか、全国民への小切手給付が影響したとでも仰りたいのでしょうか。
「ミーム株」を少し説明させて頂くと、一般的にはネットの掲示板やSNS等での発言が元で、取引の集中する銘柄を言うそうです。
しかし、藤戸氏の揚げている2銘柄は余剰マネー(緩和マネーと言うより暗号資産から逃避してきた資金)が流入して話題を集めたとは若干性格が異なるような気がします。
上記の「ゲームストップ」と「AMC」の騒動は、ヘッジファンドによる空売り攻勢で値を下げた銘柄に猛烈な買いが集まったものです。
確かに、ゲームのオンライン化に伴い実店舗を展開する「ゲームストップ」は格付けなり、評価が低いのは致し方有りませんし、コロナ禍での映画館も同様でしょう。
と、掲示板で「買い」を煽ってヘッジファンドに莫大な損失を与える行動を「義憤」などと擁護するつもりは全くありませんが、行き先の無い緩和マネーによって大きくバブっているというのとは少し違うような気がします。
それともまさか、
「庶民に余計なお金を持たせると碌な事はしない」
とでもお考えなのでしょうか。
それって、江戸幕府と同じ考え方ですよ。
有り難うございました。