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出遅れおじさんです。
この週末の私にとっての最大のニュースは、スターウッド・キャピタル・グループ(以下スターウッド)によるインベスコオフィスジェイリート投資法人(以下インベスコR)に対する公開買付表明でした。
スターウッドと言えば、シェラトン等の高級ホテルの運営でなじみ深いですが、ホテル等の不動産のみならずエネルギーインフラ等にも出資している資産運用会社です。
スターウッドはすでに5%を超えるインベスコRの投資口を保有し、2日(金)には関東財務局に大量保有報告書を提出したとのことです。
買付後は同投資法人を私募REIT化するとのことで非上場を目的とした公開買付はJREIT史上初めてとのこと。
ただし、これは基本的にはブルーンバーグ初めとした報道ベースでしか有りません。
米国のスターウッド本家(?)のHPを見ても、こんな極東のTOBニュースなんてリリースされておりませんし、日本法人とおぼしきStarwood Capital JapanのHPに至っては私の情報収集力では未だに見つけ切れておりません。
週明け月曜日の夜になって、インベスコRより、
「聞いてねえヨ! こんな話に釣られて 売り逃げすんじゃネエゾ!」
とのコメントが紳士的表現で公表されました。
スターウッドが提示した買付価格は20,000円とのことで、これを受けて、週明けの5日(月)、インベスコRの投資口価格は先週末の17,650円から一気にストップ高近辺の20,000円から20,380円の範囲で推移。
本日6日(火)も20,030円から20,350円の範囲で取引されています。
? (オカシインデ ナイカイ?)
インベスコRの投資口価格は20,000円での公開買付が公表されてから、一度も20,000円を切っておりません。
これは取りも直さず、誰もがこの条件での公開買付が成立し得ないと考えている証左では無いでしょうか。
正確には調べ切れていませんが、コロナショック前の25,000円で購入した投資家も多いと思います。
スターウッドとしては先週末の価格に10数%のプレミアをつければ何とか・・・との思惑はあるのでしょうし、NAV倍率から見て先週末の17,000円台後半がNAV倍率=1.0(株価で言えばPBR=1)なので、10数%のプレミアで「御の字」のはずだ、との思惑もあるのでしょうか。
だとしたら、日本市場も嘗められたもんです。
そのレベルでの公開買付を表明すると言うことは、「日本のREIT市場の将来性に期待する」というより「日本のREIT市場はその程度の価値」と言われているようなものです。
今回ばかりは片方の当事者なので、アメリカの大手資産運用会社同士のガチンコバトルを高みの見物するという状況ではありませんが、
「インベスコさんヨウ! これ幸いとJ-REITから逃げ出すなんてことは無いよネ!」
と言いたいです。
有り難うございました。