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出遅れおじさんです。
今日も、テレ朝のグッドモーニングの最後のコーナーの「ニュース検定」の話題です。
「イヤなら見るな」と言う声も聞こえそうですし、単発の池上彰さんの番組は原則見ないようにしているのですが、このコーナーは「ことば検定」、「お天気検定」とポイントを合算出来るので「ポイント命!」の私としては無視できません。
今日の話題は燃料電池車「MIRAI」のメーカーを問うものでした。
今回MIRAIが二代目にフルモデルチェンジした事にちなんだテーマだと思いました。
余談ですが、私は初代MIRAIと言う車は銀座で一度だけ見かけたことがあります。ランボルギーニ以上のレア度です。世の中にはMIRAIのタクシーなるものもあるとのことですが。
今回、私が引っかかったのはこの燃料電池車につけられる「究極のエコカー」という形容詞です。今日も池上さんは当然のフレーズのように「究極のエコカーMIRAI」と称していました。
ただし、今日ばかりは池上さんのみを責めるわけには行かないようです。
ネットやマスコミを見れば「排気ガスとして水蒸気しか出さない究極のエコカー」という表現が満ちあふれているからです。
でも、エネルギー問題を多少かじった私 出遅れおじさんとしては素直にそれを認めることは出来ません。
それは、根本的に「水素」が一次エネルギーでは無いからです。
一次エネルギーというのは、自然から得られる(若干の精製や加工は必要ですが)エネルギーのことで、化石燃料や原子力、風水力等の自然エネルギー、薪・木炭のことです。
これらを変換して得られる電力等を二次エネルギーといいます。水素も実は二次エネルギーなのです。
私自身は水素エネルギーを全く否定するものではありません。
エネルギーの多様化の一環として、水素の生成技術、貯蔵・運搬供給技術、MIRAIのような利用技術の蓄積は極めて重要なテーマですので、MIRAIのような車の高効率化や低価格化による普及は是非進めていただきたいと願っています。
結局どうやって水素を作るのかという問題をクリアしない限り燃料電池車を「究極のエコカー」と呼ぶことは出来ません。
さらに水素に関わる方々の間で、水素は石油精製や製鉄のプロセスで副産物として発生してくるものがあるので「一次エネルギー的」と見なせると言う声も聞かれますが、これも大きな間違いです。
石油精製や製鉄プロセスも必要があって副産物の水素を利用しているので、その水素を他に利用すれば何らかの代替エネルギーが必要となります。水素は決して無尽蔵に湧いて出てくるものではありません。
MIRAIから水蒸気しかでない代わりに、世界のどこかでその水素を作るためのエネルギーが使われていると言うことは心の片隅にとどめておいて欲しいと思います。
有り難うございました。