出遅れリタイア日記

年金生活への移行 資産運用等

キャッシュレス化の狙い

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出遅れおじさんです。

 

 2019年10月の消費税増税(経済対策としては最大の悪手)の見返りとして始まったキャッシュレス決済ポイントの還元キャンペーンは淋しく6月末に終了してしまいました。せっかく盛り上がったキャッシュレス化推進議論も急速にしぼみ、と言うかしぼむ以前にコロナでそれどころでは無くなってしまいました。

 何故政府が、消費税増税の目眩まし(悪い言い方で申しわけありません)と言う側面は否定しませんが、財政投入までしてキャッシュレス化を進めようとしているかについて、テレビを初めとしたマスコミの皆さんの議論は浅いというか消化不良に感じざるを得ません。

 

 最も有力と言われる理由は、海外、近隣の中国や韓国と比べてもキャッシュレス比率が低いということです。

 「だからどうした」と言うのが素直な印象で、クレジットカードの使えない日本社会は後進国だと言わんばかりの論調が多いと思いますが、ATMから偽札が出てくる様な国と比べられてもと言う気がしますし、治安の良さ等は誇るべきと思います。

 我が国でクレジットカードが普及しない最大の理由は、カード決済時の手数料が割高だからと言うことのようです。リボ払いの使用率が他国と比べて圧倒的に低くカード会社の最大の収入源が利益を生んでないので手数料が高い理由と言うのが最もすっきり頷ける理由だと思いました。

 livedoorNEWSの記事「日本で『キャッシュレス』が進まないのは『加盟店の利用手数料が高い』ため!? 『小売店にメリットがない』『確実に赤字になる』」

https://news.livedoor.com/article/detail/13850571/

 

等をご参照ください。

 

 何故リボ払いの比率が少ないか。

 かっこよく言えば日本人のマネーリテラシーが高い。平たく言えば金利・手数料が高いので賢い日本人は敬遠していると言うことでしょう。因みに先進国で日本の次にリボ払い比率が低いのはドイツのようです。

 従って、他国と比べてどうこう言うのは実りある議論では無いと思います。

 

 第二の理由は、インバウンド対応と言われています。確かに海外から来日の旅行者が幾ら日本は安全と言われても多額の現金を持ち歩くのは不安だと言う気持ちはわからなくもありません。

 

 第三の理由は現金の発行・流通の手数料と言われていますが、およそ本質とはかけ離れた議論にしか見えません。

 

 そんなことより、政府がキャッシュレス化を進めたい最大の理由は、うがった見方をさせていただく事をお許しいただければ、現金決済では小売り事業者の皆さんの収益をよりしっかり把握し難いからという事ではないかと思われます。

 現に韓国で何故クレジット比率が高いかというと、小売業の売り上げを誤魔化させないようクレジット決済することによってユーザーに還元のメリットがあるよう政策で仕向けているからだと言われています。

 決して我が国の小売業の皆さんがそうだとは思いませんが、政府(主として財務省)としても同様の思いがあったとしても強ち間違ってはいないと思います。

 

 常に収入をガラス張りで見張られているサラリーマンの僻みと言われても何も言い返せませんが。

 

有り難うございました。